水痘(みずぼうそう)の予防接種
更新:2022年3月15日
水痘とは
水痘・帯状疱疹ウイルスによる急性感染症で、空気感染・飛沫感染・接触感染によって広がる、最も感染力の強い感染症のひとつです。潜伏期間は通常2週間程度(10~21日)で、特徴的な発疹(初めは赤い発疹でその後水疱となり、かさぶたを残して治癒)が主な症状でかゆみを伴います。発熱が伴うこともあります。一度感染すると一生体の中に潜伏感染し、体が弱ったときなどに帯状疱疹を発症します。
免疫不全状態の患者では重症化のリスクがあり、妊娠初期から中期では胎児に先天性水痘症候群、分娩直前・直後では新生児に重症の水痘発症のおそれがあります。また、高熱に伴って熱性けいれんを合併したり、肺炎や気管支炎、肝機能異常を認める場合があります。
副反応
免疫が低下した患児に使用できるワクチンのため、健康な小児には副反応はほとんど認められませんが、時に発熱、発疹がみられ、まれに接種局所の発赤(ほっせき)、腫脹(しゅちょう)(はれ)、硬結(こうけつ)(しこり)がみられます。
また、まれにアナフィラキシー、急性血小板減少性紫斑病がみられることがあります。
ワクチンを1回接種した人のうち約20%は、後に水痘にかかることがあります。罹っても軽くすむとされていますが、確実に予防するためには、2回の接種を行います。
水痘にかかった患者と接触したとき、3日以内にワクチン接種すれば発症を予防できるとされ、院内感染の防止にも使用されます。
接種方法
対象年齢
対象年齢は1歳から3歳に至るまで
接種間隔
標準的には生後12月~15月に初回接種を行い、初回接種終了後3月以上(標準的には6月~12月)の間隔をおいて2回目の接種を行います。
すでに水痘にかかったことがある人は接種対象外となります。