二種混合(ジフテリア、破傷風)の予防接種
更新:2022年3月15日
乳幼児期に三種混合(あるいは二種・四種混合)の予防接種を受け、ジフテリア・百日咳・破傷風に対する基礎免疫をつけましたが、前回の接種から7~8年以上経ち、そろそろ抗体価が低下してくる時期です。適切な時期に追加接種を行うことで抗体価を上げ、これらの病気にかかりにくくします。今回接種しておくと、今後ケガをした時などは、破傷風の追加接種をするだけで発病予防ができます。
ジフテリアとは
ジフテリア菌の飛沫感染で起こります。感染は主にのどですが、鼻にも感染します。ジフテリアは感染しても、10%程度の人に症状が出るだけで、残りの人は症状が出ない保菌者となり、その人を通じて感染することもあります。症状は高熱、のどの痛み、犬吠様のせき、嘔吐(おうと)などで、扁桃に偽膜(ぎまく)と呼ばれる膜ができ窒息死することもあります。発病2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがあるため注意が必要です。
破傷風とは
破傷風菌はヒトからヒトへ感染するのではなく、土の中にいる菌が、傷口からヒトの体内に入ることによって感染します。菌が体の中で増えると、菌の出す毒素のために、筋肉がけいれんを起こします。最初は口が開かなくなるなどの症状が気付かれ、やがて全身のけいれんを起こすようになり、治療が遅れると死に至ることもある病気です。患者の半数は自分や周りの人では気がつかない程度の軽い刺し傷が原因です。日本中どこでも土中に菌がいるため、感染する機会は常にあります。また、お母さんが抵抗力(免疫)を持っていれば出産時に新生児が破傷風にかかるのを防ぐことができます。四街道市が位置する印旛地区は、特に破傷風菌の多い地区といわれており、十分注意する必要があります。
二種混合ワクチンについて
二種混合ワクチンは不活化ワクチンです。二種混合ワクチンは、ジフテリア、破傷風を混合して、1回の接種で2種類の病気が予防できるようにしたものです。不活化ワクチンは病原体を殺し、免疫を作るのに必要な成分を取り出し毒性をなくしてつくったものです。この場合、病原体は体の中で増殖しませんので、何回か接種し、体に記憶させて免疫をつくります。
副反応
注射部位の発赤、腫れ、硬結(しこり)などの局所反応が約3割の人に認められます。なお、硬結(しこり)は少しずつ小さくなりますが、数か月持続することがあります。特に過敏なお子さんでひじをこえて上腕全体が腫れることがまれにあります。
接種方法
対象年齢
11歳以上13歳未満 1回接種(標準的な接種期間は11歳に達した時から12歳に達するまで)
注釈:予診票は11歳の誕生日の翌月に個別発送します